『雪女と蟹を食う』Gino0808
金も行き場もない男・北は、自殺を図るが、どうしてもあと一歩が踏み出せずにいた。ある日、テレビのグルメ番組を観て、「人生最後の日は北海道で蟹を食べたい」と思い立ち、強盗を決意する。高級住宅に押し入り、人妻に金を要求するが、彼女の行動は、全く予期せぬものだった――。
第6話「嘘と誠」
電話の相手は彩女の夫。いったん切れた電話をすぐにかけ直す彩女さん。夫の名前は一騎。電話から漏れ聞こえる夫の声を聴きながら北は動揺する。
「マイ、チェーホフ」といフレーズが出てくる本のタイトルを聞かれ、すぐに『斜陽』と答える彩女。かなり教養が高そうだ。
東照宮に到着。お店に入ってお昼をとる二人。北は季節の湯葉、彩女はうな重を注文。
湯葉が物足りない北に対して、うな重と交換することを提案する彩女の気の回し方はなんだろう。ここまで完璧な女性は少ないと思うが。
そして店を出るときにガイドブックを忘れる北。外に出るとそこには制服の女子高生が観光に来ていた。それを見て北の脳裏に断片的な過去が読みがる。
猿を見ながらようやくガイドブックを忘れたことに気が付いて、慌てて店に戻るがお店の人からそんな忘れ物は無かったと言われる。
彩女が買ってくれた物を失くした後悔で落ち込むここの描画がすごい好きだ。
歩いて戻っていると、さっきすれ違いで店に入った女子高生たちが同じガイドブックを手に持って前から歩いてきた。
ガイドブックのタイトルは「北関東・東北 車の旅」果たしてそれを女子高生が持っているだろうか??